CoSTEPは2016年7月28日に開催されたサイエンスパーク(主催:北海道/地方独立行政法人北海道総合研究機構)に、「シカクでつくるさっぽろマップ」と「さっぽろサイエンスクイズ」の二つの企画として参加しました。企画は「札幌をもっと魅力的な街にする」というテーマのもと、日々札幌を可視化することに励んでいる、本科の「札幌可視化プロジェクト」実習班が中心になって考えました。午前の部は道庁・赤レンガ庁舎で、午後の部は札幌駅前地下歩行空間で、2種類のワークショップを企画・運営しましたので報告させていただきます。
菊池 麻子 (2016年「札幌可視化プロジェクト」実習・北海道大学大学院農学院修士1年)
「シカクでつくるさっぽろマップ」
午前は道庁・赤レンガ庁舎で「シカクでつくるさっぽろマップ」を開催しました。「シカク」(「四角」と「視覚」)をつかって、子どもたちに「もっと良いさっぽろの街」を考えてもらうことを目的とし、「まちづくり」するワークショップです。午前の部は45分間のワークショップを2回行いました。ワークショップには事前に申し込みをした小学校3~6年生の児童36名が参加しました。
まず、まちづくりワークショップの説明を
菊池麻子(「札幌可視化プロジェクト」実習)司会のもと、1回目のワークショップが始まりました。ワークの内容は「まちづくり」。各班には、札幌市内10区いずれかの区の地図、建物カード10枚、お題が配られました。これらを使って、さっぽろを「お題」に合った「もっと良い街」にするためにはどのような建物が必要か、どこに建てると良いのかを考え、地図に建物カードを配置し、まちをつくりました。
ワークのルールは次の通りです。
①10枚の建物カードの中から5枚選ぶ
②選んだ5枚のカードを地図に並べる
③お題に合った街をつくる
④制限時間は15分
「建物カード」と「お題」、「地図」
「建物カード」は各班共通のカード9枚と、班ごとに異なる特別カード1枚、併せて10枚の中から必要なカードを5枚選びました。「地図」は札幌市内10区いずれかの区であり、同じ区の地図が他の班に配られていることはありません。すなわち、1回目と2回目、合わせて10班で札幌市内10区それぞれを「もっと良い街」にすることに挑みました。
各班にはファシリテーターがつきます。A班を三幣俊輔さん(「札幌可視化プロジェクト」実習)、B班を安孫子友祐さん(対話の場創造実習)、C班を河合美典さん(「札幌可視化プロジェクト」実習)、D班を金澤幸生さん(ライティング実習)、E班を越谷由起さん(対話の場創造実習)がそれぞれ担当し,子どもたちと一緒にまちづくりをしました。
建物カードを5枚選ぶことに苦戦する班や、地図のどの位置に建物カードを配置するか悩む班、建物カードを重ねて複合的な利用を試みた班など、ワークショップに参加する様子は班によって様々でした。
完成した街は発表し合い、みんなで眺めました。どの班の街も、理由をもって建物を選び、配置できていました。各区の地図上にストーリーができていたことに驚きと楽しさを感じました。同じ内容で2回開催しましたが、地域やお題が異なるためそれぞれ個性豊かなストーリーができたことが印象的でした。
司会が「ワークを通して、さっぽろの街にある建物は意味があって建てられていることを学び、自分の周りから札幌の街を見直してみてほしい」と述べ、ワークショップを終えました。
子どもたちにはお土産として、札幌の街を見直すヒントとしてつかえる「札幌市の地図シール」を渡しました。
最後に、完成した全ての地図を並べ、大きなさっぽろマップをつくりました。実際住んでいる「さっぽろ」を子ども目線でみてみると、大人とは違うようなストーリーができることが分かりました。より魅力的なまちにできるように、まずはさっぽろをよくみて、生活の中でいろいろな想像力を発揮してくれるきっかけとして、このワークショップを覚えてくれると嬉しいです。
最後は「札幌可視化プロジェクト」公式ポーズで集合写真を撮りました。みなさん、ありがとうございました。
完成されたまちづくりマップの写真はこちらをご覧ください。