実践+発信

アート空間で行う科学技術コミュニケーション

2018.6.14

2018年6月にCoSTEPでは、現代アーティストの阿部乳坊さんを招き、科学技術コミュニケーションの場となるアートを制作していただきました。阿部さんは、アーティスト・イン・レジデンス(Artist-in-residence)という、アーティストが一定期間その場に滞在しながら、調査を行い、その場に適した作品を制作するという形式で作品制作を進めていきました。

これまで、阿部さんはCoSTEPの奥本さんと一緒に、お茶会形式で科学技術コミュニケーションを行う、「差の湯の会」というプロジェクトを実施してきました。阿部さんは、アーティストの観点から、科学技術コミュニケーションの場としてのお茶室(差の湯の会では差室と呼びます。)を制作します。

北海道大学で研究者や学生の話を聞きながら、北大らしいコミュニケーションの空間について考えていきます。

(獣医学部の展示を見る阿部さんとCoSTEPの池田さん)

そして、農学部の木工室をお借りして、密接なコミュニケーションの場となりうる「お茶室」を制作しました。

お茶室の設置場所は高等教育推進機構の中庭を選びました。人工物の中にあるぽっかりと残された自然の空間に阿部さんは関心を寄せました。

多くの方の協力を得て、1週間ほどでお茶室は完成し、研究者と来られた方が心置きなく語ることのできる空間が誕生しました。さて、どんなお茶室ができたのでしょうか。

今後決定される差の湯の会の開催案内と共にご報告します!

*今回、制作したお茶室では研究者が話題を提供する「差の湯の会」を実施します。差の湯の会の詳細についても決定し次第お知らせします。

阿部乳坊(あべ にゅうぼう

1982年新潟県出身、2007年に金沢美術工芸大学美術科彫刻専攻を卒業。木工彫刻家として活躍する一方、多くの地域芸術祭にて、サイトスペシフィックな作品を制作、発表している。https://www.behance.net/gallery/36071637/NyuBo-ABE-