実践+発信

「サイエンスライティング基礎」6/30内村直之先生の講義レポート

2018.7.7

三上博光(2018年度 選科B/社会人)

本日の講義は内村直之先生(CoSTEP客員教授/科学ジャーナリスト)による「サイエンスライティングの基礎」です。「科学技術に関して、だれでもわかる説明的文章を、どうやったら書けるようになるだろうか」がテーマです。内村先生から、豊富な事例解説を通して、わかりやすい文章を書くための様々なスキルを教えていただきました。

書くことについて考える

「書き言葉」には、話し言葉、図、イラスト等、他の表現に比べて優れた点があります。言葉を使えば、対象をいくらでも精密に描写することができる一方で、抽象的な概念を用いた表現もできます。また、図やイラストを言葉で表現し直すことも可能になります。このようなことから「書き言葉」は、他の表現方法と比べて汎用性が高いといえます。

内村先生は「書くことは考えること、考えることは書くこと」といいました。この言葉は「書くこと」と「考えること」の両者が絡まりあうことで、思考が深まることを意味します。汎用性が高く、思考を深めることにつながる表現方法である「書くこと」は、科学技術コミュニケーターにとって必須のスキルになるのです。

文のピントを合わせる

内村先生はライティングのコツを「文のピントを合わせる」と表現しました。ピントが合っている文は、主語と述語の関係、接続詞、修飾語、「てにをは」が適切に用いられている文です。このような文は、論理に濁りや違和感がなくなり、わかりやすい文になります。ピントの合った文を書くための練習方法の一つに「人が書いた文を読んで違和感があれば、その文を使って「どこでピントがボケているのか」探して読むこと」があります。講義では実際に文例を使いながら、具体的に「文のピントの合わせ方」を学びました。

パラグラフの役割を意識する

まとまった文章を書くためには、文の単位でピントを合わせるだけではなく、パラグラフ(段落)間の役割を明確にすることも求められます。このことは、序論・本論・結論の関係、本の中では、章同士の関係でも同様です。パラグラフには、前文(リード)、トピックスの 5W1H、説明、根拠の詳述、背景や歴史的な経過の説明、結び等の役割があります。それらの役割、並べ方、過不足を意識しながらパラグラフを組立てないと、パラグラフのピントがずれてしまいます。

私は仕事がら文章を書く機会が多くあります。納得できる文章に仕上げるために時間をかけて推敲します。上手く表現できたときの喜びは格別です。今日学んだことを実践しながら、これからも文章“道”に励みたいと思います。内村先生、ご指導ありがとうございました。