この授業では、自分の研究を社会に理解してもらい、その意義をアピールするためのメディアスキルを身につけます。
2018年6月13日から行われたこの授業(1単位)では、文学研究科、理学員、工学院、保健科学院、環境科学院など多様な学科から6名の大学院生が参加し、それぞれの専門分野について、高校1年生程度でも理解できるような分かりやすい映像コンテンツ(2〜3分程度)に仕上げました(保健科学院の学生は、所属大学院で新しくスタートする人材育成プログラムを紹介する映像を制作しました)。
まずは研究分野の内容とその社会的意義について解説する600字程度のスピーチ原稿を作り、分かりにくい表現になっていないか、大事なことが伝えられているか、みんなでチェックしあいます。
そしてその原稿を読み上げるところをお互いにビデオカメラで撮影します。こうした演習によって、ライティング、プレゼン、発声、映像機器の操作といった表現スキルが身につきます。
映像編集の際には、北大が全学に導入しているAdobe Creative Cloudが活用されました。PremiereだけでなくPhotoshopやIllustratorなど様々なAdobeソフトを駆使して、2〜3分程度の映像作品を作り上げます。全員がこうした機材やソフトについては初心者ですが、この授業では基礎の基礎から教えます。
研究紹介に適した写真を加工する、イメージ映像をインサートする、BGMやテロップを挿入するといった作業を通じて、スキルだけでなくメディアリテラシーも学ぶことができます。
今年も授業外の時間を費やして、編集にこだわる学生たちの姿が見られました。今年は色紙やレゴを使ったアニメーションを作ったり、博物館に置かれた様々な展示物を象徴的にインサートするなど個性的な作品が目立ちました。
最後はみんなで互いの作品を上映し、感想を話し合いました。学生たちが創意工夫を凝らして作成した映像作品、ぜひお楽しみください。
【博物館で思い出をつくろう 語ろう 楽しもう】雲中 慧(理学院)
【岩石の来歴を探る】安藤 瑞帆(理学院)
【宇宙へ行こう】池田 華子(工学院)
【病院経営アドミニストレーター育成プログラム(HUHMA)紹介】鈴木 隆介(保健科学院)
【かい類などの水資源をまもる研究】北 侑高(環境科学院)
【祖国に戻れば解決か?ミャンマー(ビルマ)本国に帰還した難民を見つめて】五十嵐 宥樹(文学研究科)
※五十嵐さんの作品は現在、研究が進行中のため、非公開としています。
※鈴木さんの作品は自身の研究紹介ではなく、所属している学院で進めている人材育成プログラムの紹介となっています。関係者の確認中で非公開としていましたが、公開しました(2018.9/5)。