実践+発信

「いやでも役に立つ数学」514(金)、三省堂サイエンスカフェ in 札幌

2010.4.1

北海道大学CoSTEPが共催して開催する、第4回「三省堂サイエンスカフェ in 札幌」。

今回は、新井紀子さんをゲストにお迎えして、「いやでも役に立つ数学」と題して、語り合います。

新井紀子さんは、『ハッピーになれる算数』『生き抜くための数学入門』(以上、理論社、よりみちパン!セ・シリーズ)、『数学にときめく』『数学にときめく ふしぎな無限(講談社ブルーバックス)』など、一般向けの数学関連の本をたくさん書いていらっしゃいます。

 

日時: 5月14日(金)18時30分〜20時

会場: 三省堂書店札幌店(JR札幌駅改札口から数分)内の UCCカフェ

ゲスト: 新井紀子さん(国立情報学研究所 教授)

ファシリテーター: 杉山滋郎(CoSTEP代表)

定員: 約30名

先着順で事前のお申込みをうけます。書店に電話(011-209-5600 begin_of_the_skype_highlighting 011-209-5600 end_of_the_skype_highlighting)、またはウエブサイトからお申込みください。(定員に達しましたので、受付を終了しました。キャンセルにより空席が出た場合には、当日会場で受付けられます。 ― 4月17日)

参加費: 500円(飲みもの代 込み)

主催: 三省堂書店 札幌店

共催: 北海道大学CoSTEP

 

新井さんからのメッセージ

新井紀子さんの写真「役に立つ」といったとき、多くの方がイメージされるのは、「数学は実は金融工学で使われている」「整数論は暗号化には不可欠」ということではないかと思います。でも、それは、「日常生活を営む上で、四則演算以外の数学など何の役にも立たない」という批判とコインの裏表でしかないように思います。

一方、「数学は芸術である」と説明してしまうのがよいか、というとそれは思考停止のような気がするのです。数学を神聖なものとして扱い、俗世に「まみれさせる」ことを忌避すれば、それは数学を一部の人の「思い」の中に閉じ込め、結果的に数学に栄養がゆきわたらなくなり、枯渇を招くのではないでしょうか。

そもそも数学はなぜ生まれたのか、なぜ人類は数式という不思議な人工言語を編み出さなければならなかったのか、そのことを考えた時、数学がなぜ役立つかの本当が見えてくるような気がします。そう、数学はその成り立ちからして、嫌でも役に立たずにはいられない、そんな存在なのです。

 

新井紀子さんのプロフィール

現職

国立情報学研究所 情報社会相関研究系 教授/社会共有知研究センター センター長

国際基督教大学 Othmer記念自然科学客員教授

総合研究大学院大学 複合科学研究科情報学専攻 教授

 

研究分野

数理論理学、知識共有・協調学習、数学教育

 

その他

今回のサイエンスカフェは、CoSTEPの授業「サイエンスライティング特別演習(II)」と連動した企画です。会場で、受講生が「おすすめ科学の本」に書いた、本の紹介文をお配りします。

また、当日ファシリテーターを務める杉山滋郎(CoSTEP代表)が、北海道新聞(4月4日朝刊)の書評欄「現代読書灯」で、新井紀子さんの著書『生き抜くための数学入門』を紹介しています。