10月17日は、西武文理大学サービス経営学部の安田先生による講義「プログラム評価の基本的な考え方」が行われました。
プログラムを評価することは難しい
プログラム評価は、短時間できる、全てのことが解決できる、などと思われがちですが、そうではありません。また、多くの活動は印象論だけで評価されている側面が見られます。しかし実際にはデータに基づくシステマティックなものが必要なのだそうです。プログラム評価には、創造力・技術力・即効性が求められます。存在が確認しにくい「プログラム」を評価するにあたり、まず見える化(可視化)が大切です。
プログラムを可視化する
可視化のエッセンスは3点あります。1点目は活動方針やゴールなどの構造を可視化することです。2点目はプログラムの効果を可視化すること。効果の可視化には、インパクト理論と呼ばれるプログラムの参加者へインパクトや効果が波及する道筋を作成します。3点目は効果を得るための道筋の可視化です。インパクト理論で示した道筋で効果が波及するために“何のプログラムをどのように提供すればよいか”を可視化した「ロジックモデル」を作成します。これら3点を作成することで、「プログラム」が可視化でき、評価につなげることができるのです。
可視化ができたらいよいよ評価です。「評価クエスチョン」と呼ばれる代表的な質問を設定し、それに答えるデータが得られるように設計します。データは、アンケート手法で得られることが多いようです。最終的には、今後のアクションプランの提供へつなげていくことが大事だといいます。
「CoSTEP活動を可視化する」というワークも盛り込んでの90分で、プログラムを可視化する作業が容易でないことが実感できました。「自分で取り組んでこそ知識を得ていくことができるので、みなさんもどんどんトライしてください!」と安田先生。北海道らしい秋の冷え込みが感じられた夜でしたが、シャツの袖をまくりながらの熱弁を拝聴することができました。
(金村直俊・2012年度CoSTEP受講生)