実践+発信

「科学技術コミュニケーション活かすプロジェクトマネジメント」/1024 白井久美子先生の講義レポート

2012.10.31

10月24日は、日本ユニシス(株)の白井久美子先生による「科学技術コミュニケーションに活かすプロジェクトマネジメント」の講義が行われました。白井先生は、お仕事の傍ら、日本プロジェクトマネジメント協会の副理事長もされています。

プロジェクトマネジメントとは
プロジェクトとは、使命を受けて行われる価値を生み出す活動のことです。期間内に制約条件のもとで目標の達成を目指します。プロジェクトにおける制約条件を把握し、意思決定をし、合理的に目標へたどりつくための手法がプロジェクトマネジメントです。プロジェクトには、「構想・計画・実行・評価・終結」の段階があり、これらを体系的に進めていくことで、プロジェクトを価値あるものへと導いていくのです。
様々なプロジェクトマネジメントスキル
一般的なプロジェクトマネジメント講習会は、3日から1週間の長期間で行われるそうです。今回の講義時間は1時間半と短いため、戦略マネジメント、目標マネジメント、関係性マネジメントについてのみ、演習を交えながら教えていただきました。
戦略マネジメントとは、目標や目的を達成するための方法です。特性要因図を使って多面的・構造的にとらえる演習や、ポートフォリオを作成しながら合意を形成し優先順位をつける演習を行いました。
目標マネジメントとは、ゴールまでの道程を提供する方法です。1日の作業をWBSという表に洗い出し、ガントチャートを使ってタイムスケジュールを可視化する演習を行いました。
関係性マネジメントとは、利害関係者との関係を良好にして成功に導くプロセスです。二人一組になって、それぞれが千円札を目の前に出し、相手から千円をもらうための「交渉」を行ないました。交渉成立は難しく、相手のニーズを聞き出すことの重要性に気づくことができました。
問題につまずいたとき、今回のツールを利用することで、より早く解決策を見つけ、ゴールへたどりつけると思いました。サイエンスイベントの運営や仕事、日常生活でも活用していきたいです。白井先生、ありがとうございました。
(小川静香・2012年度CoSTEP受講生)