5月15日、晴天に恵まれた札幌で、2010年度CoSTEPの開講式が行われました。今年度の受講生は本科25名、選科55名(演習A選択38名、演習B選択17名)の計80名です。
当日は、札幌市内はもとより、北海道内や東京、大阪、福岡、さらにはアメリカからも受講生が集まりました。
杉山滋郎CoSTEP代表からの挨拶に続き、佐伯浩北海道大学総長からは、今後の科学技術コミュニケーションの重要性に触れながらの挨拶がありました。
引き続き、今年度の最初の講義となる新井紀子さん(国立情報学研究所・教授)による「ネットの上に学びの場を創る」と題した特別講義が行われました。ご自身の設計によるWebシステムが活用された、小学校での活用事例を紹介し、子供たちの発達段階に応じた学習活動を行っている様子が示されました。いかにして『自分の言葉で発信する』力を身に付けさせるかという実例に触れ、これから自らが情報を発信する立場になる受講生の皆さんには、有意義な講義だったと思います。
北大構内の「エンレイソウ」で夕方から開かれたウェルカムパーティーには多くの受講生が参加しました。これから共に学んでいく仲間たちがそれぞれ自己紹介を行ったほか、積極的に名刺を交換し合い、和やかな雰囲気とほどよい緊張感の中、あっという間に時間が過ぎていきました。
16日は、実習のガイダンスや講義「実践入門」(三上直之・北海道大学准教授)。“実践を通して学ぶ”というCoSTEPの教育理念が一つに凝縮された授業でした。
さらに 「このチームで何が出来るか」 というテーマでグループで企画を作り上げるワークショップも行いました。
メンバーそれぞれのバックグラウンドやスキルを紹介し合い、それを組みあわせ、アイディアを出し合って「一つの企画書」を作成します。限られた時間の中で、はじめて出会ったメンバーのチームワークが試されるというスリリングな体験ができたと思います。
多くの人々との出会いやさまざまな出来事の中で、今、科学技術コミュニケーションには何が求められているかを自分自身で考えながら、CoSTEPで学んでいってくれることと思います。